ここ一週間風邪でやや不調です。
熱や鼻水、鼻づまりはないので、仕事には支障ないのですが、咳とのどの痛みで周りからは随分ひどいように見えるようです。
というわけで、本日は休みにして病院へ行った後、家でおとなしく読書三昧の時間が持てました。
今日の本:
トリアングル 俵 万智
俵万智といえば代表作「サラダ記念日」で現代的な短歌の楽しみを教えてくれました。
当時は早稲田大学卒2年後でしたから、やや純粋な文学少女を勝手にイメージしていました。
そのイメージを払拭してくれたのがこの作品です。
フリーライターの薫里33歳は年上で妻子あるMと不倫関係、それに年下の圭ちゃんとも新鮮な関係が始まる。
包容力のある年上と情熱的な年下を両方を満喫しているなんともうらやましい状況です。
しかし、こういう理想的な関係はお互いの疑心暗鬼も手伝って長続きしないものです。
友人のアドバイスも、どちらか一方に決めてもう一人は世の中にお返しする、というものでした。
微妙なバランスの中、主人公の気持ちが良く伝わってきます。
そして、あちらこちらに現れる現代風短歌がそれを盛り立てているようで楽しい構成です。
主人公がどうしても俵万智本人と重なります。
男女の会話や、セックスの表現は経験がなければ書けないもの、いい経験をしているんだなと思います。
気に入った短歌は、
「文庫を開いて缶のまま飲むビール一人暮らしは旅にも似るか」
「やさしさを持てあましいる夜の電話ウルトラマンなら星に帰って」
そして、こんな甘え方が新鮮でした。
Mとセックスした後、
・・・「のど渇いたよう!」いろんなことが、なんだか照れくさくて、子どもじみた大声で言った。Mがエビアンを持ってきてくれる。「飲ませてくれえ」今日のあれこれを帳消しにしたくて、思いっきり甘えた。Mの熱い唇から、対照的にひゃっとした水が・・・・・