2007年10月6日土曜日

うつくしい私のからだ

図書館でよく本を借りますが、さすがに新作は貸し出し中が多く思うに任せません。
最近は本の小口を見て、あまり人が触っていないような本を意識的に探しています。
そんな探し方でなければたぶん出会わなかったのが、今日の本です。

うつくしい私のからだ
うつくしい私のからだ 筒井 ともみ

著者は、「失楽園」「海猫」「阿修羅のごとく」などの脚本家、また「失楽園」で使われた「鴨とクレソンの鍋」などで料理に対する造詣も深い。

題名のごとく、舌、乳房、髪、手首など体の各部分にたいする彼女たちのエピソードがつづられている。
大半は、彼氏などから言われた一言がトラウマとなって愛を失ったり次の恋愛に移れないでいる、なんともつらくなる話だが、いくつかほっとする話もある。
しかし、つくづく女性は大変だと思う。ちょっと太っているだけ、胸が小さいだけで憧れの人からも不良品扱いされるわけで、やさしい男性を理想とするのもそんな不安な状況でいつも怯えているからかもしれない。

本文から、
アヤコの体を覆う肉は鎧だったのかもしれない。傷つくのが怖いから、外界から身を守るための無意識の鎧。
・・・アヤコは、初恋の男性から「デブは嫌いなんだ」といわれプレゼントを返された

私は時間の囚われ人だったのかもしれない。手首に巻かれた時計は、シュンスケと自分をつなぐ絆ではなくて、時間につなぎとめたれた手錠だったのかもしれない。
・・・シュンスケにはいつも待たされてばかり、何度も何度も手首の時計を見てきた

M君にドライヤーで髪を乾かしてもらっていたら、もう二度と戻らないと思っていた遠い日の心地よさがよみがえってきたのだ。以来クミコは男の子に髪を乾かしてもらう快感に目覚めてしまった。

「パパのこともう嫌いになったの?」
「ママはね、パパのこと本当に大好きだったよ。・・・ だってモモコ、ヒトはね、輝かしい思い出がひとつでもあれば、きっと、強く豊かに生きていけるんだから」
・・・離婚したママと懐かしいポトフを食べながら

1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

じいんときました。